ヴァイル/ベルリン・レクィエム
ヴァイル/ベルリン・レクィエム@フィリップ・ヘレヴェッヘ/アンサンブル・ムジーク・オブリーク(ハルモニア・ムンディ・フランス:HMA1951422)
1992年5月の録音.
ベルトルト・ブレヒト(1898-1956)とクルト・ヴァイル(1900-1950)の共同作業のひとつとして1928年に作曲された,ブレヒトのテキストによるレクィエムである.「大いなる感謝の合唱」「おぼれた少女のバラード」「記念碑」「凱旋門の下の無名戦士のための報告第1」「凱旋門の下の無名戦士のための報告第2」「大いなる感謝の合唱」の6章からなる,20分少々の作品.当然ながら,同時期に作曲された「三文オペラ」によく似た雰囲気の音楽が展開されるが,「三文オペラ」の滑稽さに代わってこの作品を支配するのは,怒りと絶望であるように感じられる.元来はローザ・ルクセンブルク(1871-1919)への追悼のメッセージがこめられていたというテキストは,検閲のために変更されたというが,音楽は充分にそのメッセージ性を残している.
しかし,ヘレヴェッヘって古楽ばかりじゃなくて,シェーンベルクの「狂気のピエロ」も録音しているし,ヴァイルのこんな作品も録音しているんですねえ.面白いひとだ(^^;).
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