アイスラー/ドイツ交響曲
アイスラー/「ドイツ交響曲」(アンチ・ファシスト・カンタータ)作品50@ローター・ツァグロセーク/ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管絃楽団(デッカ:448 389-2)
1995年5月の録音.
ベルトルト・ブレヒトの協力者で,シェーンベルクの弟子から筋金入りの共産主義者に,ただし官僚は大嫌いでイデオロギーを問わず官僚的なものをおちょくった逸話には事欠かなかったらしい(そのくせ東ドイツに定住した)ハンス・アイスラー(1898-1962)がナチの政権奪取以来,漂泊の作曲家となりながら1935年から1959年までかけて書き上げた,全11楽章からなる4人の独唱者とふたりの語り手,合唱と管絃楽のための11楽章からなる大作である.「Deutsche Sinfonie」というタイトルは,あからさまにブラームスの「Ein Deutsches Requiem」を意識したものだろう.ブレヒトとの音楽劇のスタイルをとる楽章や,オケのみの楽章もあり,全体で60分を超える長丁場にいろいろ変化をつけているが,華美さは避けられ,全曲が暗い色調で塗りつぶされている.
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