「論座」買って来ました
このところ,訳あって図書館論壇からは5,6歩下がってなるべく図書館系の文章には触れないようにしているところですが(何処ぞに湧いている某団体系の蛆虫を構っている暇もなし),書物奉行さんに勧められた「論座」2007年8月号をようやっと買って来ました.で,インタビューは読む気ゼロ(^^;)なのですっとばし,まずは例の座談会を書店付設のエクセルシオールカフェで読んでみましたが・・・・・・.
これは,日図研や図問研に集って何の疑問も持たずに,相変わらず「予約」の調査なんぞやって喜んでいる連中には,当然歓迎されべからざる座談会でしょうねえ.「指定管理者委託」「有料化」「予約」とまあ,連中の痛いところを,これでもかとばかり衝いている(^^;).ある意味,読み手を選別するリトマス試験紙のような意味のある座談会ですね.この内容を歓迎するか,憤慨するかで,その読み手の業界内での立ち位置がわかる(^^;).僕は問題意識がこの座談会に近いので,面白かったですけど,図問研や日図研に近しい考え方の方々(有態に言ってしまえば前川恒雄を神の如く崇拝している連中)には気に入らない立論だろうな,と.
だからこそ,「論座」のようなある程度(「文藝春秋」とは比較にならないかもしれないけど「世界」よりは売れているのかな?),一般の方々の目に触れるような雑誌にこのような座談会が掲載されるのは,大変に良いことだと思いますよ.何しろ,何かと言うとちょっと前の「図書館界」誌上の論争じゃないけど,周囲から隔絶したところで議論をやりたがるのがこの業界の悪しき慣習と言うか風習と言うか(業界内では随分マシな方である「ず・ぼん」でさえも,その弊はあるよな感じ),なのですから.それが永江さんの最後のまとめ「図書館関係者と利用者との間の意識のギャップ」(149頁)にもつながっているんじゃないかと思うわけですよ.
要するに業界自体の「情報公開」が不足しているということです.表現を変えれば,業界人は「業界の言葉」でモノを考えてばかりいて,一般社会に通用する言葉でモノを考える,あるいはモノを語ることが充分じゃないということでしょうか.
ここが実は今,僕が「図書館論壇」を避けて通っている理由でもあるのですが,このことについては,いずれまた(今は書きませんよ(^^;)).
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