災害発生時の情報提供
平成19年新潟県中越沖地震の発生を受けて,災害関連情報の収集と提供を出来る範囲でやっていますが,こーゆうことをやっていると官公庁の情報の提供方法に,いろいろな違いがあることがわかってきます.
省庁レベルで情報が何処にあるのかわかりやすいのは,厚生労働省.トップページに最新の情報へのリンクがあり,またかなりマメに更新がされています.首相官邸も特設ページが毎日更新されていますが,すべてpdfファイルなのは如何なものかと(動画ファイルがひとつありますが).わかりにくいのは国土交通省.情報が出先ごとに更新されている上に,それがトップページからリンクされていないし,特設ページが開設されたのも遅い.道路状況の情報が何処にあるのか,最初のうちはよくわからなかった有様で(例えば,長岡国道事務所のサイトを見ても近所の高速道路の状況はわからない)誰もが国土交通省の組織に精通しているわけではないのだから,もう少し緊急時の情報提供について考えて欲しいです.
あと,幾つかのサイト(官公庁に限らず)で最初に開設した情報提供のページと,あとから整理した際のページのURLが変わっているところがあるのは,ちょっと困ります.取る物も取り敢えず,取り急ぎ第一報を出して,それから必要に応じて組み直すということがどうしても出て来るのは止むを得ないと思いますが,出来ればURLの変更や,それにともなう第一報の削除は避けて欲しい.第一報のページから特設ページへのリンクを張る,程度の修正で済まして欲しい,というのが正直なところです.
新聞社では,神戸新聞社が新潟県中越沖地震について自他の動きを詳しく報道しているのは,さすが過去の経験がモノを言っているな,と.過去の経験が業界団体に蓄積されていない図書館業界とは違うなあ,と感じ入りました.阪神・淡路大震災ではあのあたりの図書館業界も大打撃を受けたはずなのに,あのあたりにそれを経験した「政治的」実力者が何人もいるはずの業界団体の動きが相変わらず伝わって来ないのは,何とも情けない限りです.ねえケペル先生? まあ,ケペル先生にせよ図書館屋の雑記帳にせよ,貸出至上主義のユートピアの中に公共図書館の意義があると考えている連中に,公共図書館による災害時の罹災者に対する情報の収集と公開を考えろ,と言う方が間違っているのでしょう.
魔法の言葉をひとつ.「提供された情報に対して,その情報が有益かどうか,信用するに足るものであるかどうか,最終的な判断をするのは提供する側ではなく提供された側である」どうです?
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