快食快眠快便
『快食快眠快便』(諸岡存著,実業之日本社,1939.5月初版)という本を勤務先で借り出してみる.書物奉行さんのところや神保町のオタ さんのところで話題になっていた著者の本が,勤務先にあるとは珍しい(^^;).5月発行で,6月にはもう5版(5刷のことでしょう)とは,よく売れたのかこの本は? 本文はルビだらけなのに,肝心の著者名にはどこにもルビが無いのが残念.
中身をちゃんと読んだわけではないのでナニですが,特に内容はトンデモでも無さそうです.序文で
と書いているのが,多少気にならないでもないですが,まあ昭和14年ですし,当時の実業之日本社ですから(^^;),この程度の神がかりは何処にでもあった話でしょうねえ.
「今や非常時である.ただ猿真似的に西洋文明にのみかぶれている時ではない.自から起って我国古来の文化を復興し,更に新東亜の建設に精進すべき秋である.」
健康法として,茶の効能を説いているところ(411頁から)はやっぱりと言うべきなのか,それともさすがと言うべきでしょうか.この当時,既に「カテキン」がどうたらこうたら,などと書いてありますよ(^^;).その,茶の効能は「能率学の方面からも(中略)注目されるようになって,余の友人である能率研究所長上野君が」(p412)云々と記されている「上野君」が,書物奉行さんも触れている諸岡の後輩である上野陽一のことですね.
せっかくなので,ご参考までに下に標題紙と奥付の写真を載せてみます.
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