オネゲル/交響曲第2番
オネゲル/交響曲第2番@ミシェル・プラッソン/トゥールーズ・キャピトル管絃楽団(EMI:7 64274 2)
1979年3月の録音.終楽章のクライマックスでトランペットのソロが登場しない,珍しい演奏.今時,それはないだろう,と言うひともいるだろうが,トランペットが調達できなかった耐乏生活の中で,抵抗の象徴とも目されたこの交響曲がどのように響いたのか,現代のトランペット無しの録音にもそれなりの価値はあるだろう.
毎日新聞【自衛隊:防衛相直轄部隊、市民情報を収集 イラク派遣反対のデモ参加者を撮影】きな臭い世の中になってきたものである.僕たちも再び,オネゲルの第2番をトランペット抜きで聴かなければならない時代を過ごすことになるのだろうか.
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コメント
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不安感と落ち着きのなさが横溢しながら、最後の解放感のあるトランペットソロで救われる曲。なかなか聴く機会がありませんが、私は大好きです。
トランペットソロなしでも、最終楽章は救い、癒し、赦しを表現している感じがするかもしれませんね。
それにしてもたしかに珍しい演奏ですね。
自衛隊は今どき、市民を味方につけなきゃダメじゃないですか。「戦略」がないね。
投稿: 悠歩 | 2007/06/07 22:42
>>悠歩さん
コメントありがとうございます.
僕もこの作品は高校生の頃にアンセルメ/スイス・ロマンドのLPで聴いて以来のファンです.アンセルメも含めてCD何枚か持ってますが,トランペットが入ってないのはこの録音だけです.スコアを見る機会に恵まれないので,トランペット抜きのときは楽譜上の変更があるのかどうかよくわからないのですが,トランペットの旋律はヴァイオリンが同じ動きを代行(?)してます.トランペットほどの解放感は感じられませんが,「救い」は充分感じられそうです.
自衛隊の件,同感です(^^;).何時までもお役所的な発想で「反対」を潰すことを考えているようではダメですね.せっかく新しい雑誌(巻頭にコスプレなグラビア付き!)も出しているんですから.
投稿: G.C.W. | 2007/06/08 22:36