クルシェネク/ピアノ・ソナタ第1番
クルシェネク/ピアノ・ソナタ第1番作品2@ジェフリー・ダグラス・マッジ(コッホ・シュヴァン:CD310 047 H1)
1989年6月の録音.
自分でも,何でこんなものまで持っているのかよくわからない(^^;),エルンスト・クルシェネク(1900-1991)のピアノ・ソナタ集(1,3,5番を収録)から.第1番は1919年の作だと言うから,作曲家19歳のときの作品と言うことになる,3楽章で構成される25分ほどの曲.作曲当時,クルシェネクはフランツ・シュレーカーに師事しており,如何にもシュレーカー直伝らしい,旋律の豊かさよりもその瞬間瞬間の響きの豊かさに賭けたような芸風である.その後クルシェネクは周囲の人脈に恵まれすぎたのか,その影響を受けまくりめまぐるしく作風を変えていくことになる.バルトークからジャズからヒンデミットからシェーンベルクまで,ひとりでこなした作曲家と言うのも珍しいかと(^^;).
この録音は,ピアニストが晩年の作曲者の監修の下で録音した,貴重な記録であるらしい.この演奏,表現に迷いがないのは,そういうことから来るものの様である.
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