D.スカルラッティ/ソナタ集
ドメニコ・スカルラッティ/ソナタ集@ウラディミール・ホロヴィッツ(CBSソニー:22DC5542)
ドメニコ・スカルラッティ(1785-1757)はJ.S.バッハ,ヘンデルと同じ年に生まれたイタリアの作曲家で,父アレッサンドロ(1660-1725)もイタリア・バロックを代表する作曲家のひとり.アレッサンドロはカンタータと歌劇で名を成したが,ドメニコは何と言っても555曲に及ぶ鍵盤楽器のための独創的な「ソナタ」を作曲したことで名を残す.「ソナタ」にはエイズで死んだ夭折の天才スコット・ロスによる全曲録音があるが,これはとても僕には手を出すことの出来ない大作.
このホロヴィッツの録音は,現代のグランド・ピアノによるスカルラッティの再現としては最高のモノのひとつであると思われる.ここでのヴィルトゥーゾ・ホロヴィッツは技巧が有り余っているなんてそぶりは全く見せない.ただひたすら音楽がそこでは鳴り響いているだけなのだが,その音楽は何と神秘と霊感に富んでいることだろう.
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