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2007/04/21

ブルックナー/交響曲第9番

ブルックナー/交響曲第9番ニ短調@カール・シューリヒト/ヴィーン・フィル(EMI:CDZ 25 2224 2)

 ブルックナーの9番は,僕が中学生のとき初めて聴いたブルックナーの交響曲だった.そのときはカラヤン/ベルリン・フィルの旧盤(1966年3月録音,LPはDG:MG4012)で,その振幅の激しさと息の長い,どこまで続くかわからないような音楽の魅力に随分と惹かれたもので,その後30年近いブルックナーとの付き合いが始まることになる(^^;).
 で,このシューリヒトの録音は指揮者最晩年(1962年?)のもの.すっかり枯淡の境地に入ったシューリヒトの,自然体というか余裕というか.正直,この演奏には9番にあるべき厳しさや神々しさは欠けているような気がしてならないのだが,かと言ってオケのアンサンブルが破綻しているわけでもない.シューリヒトがオケを束ねる手綱を緩めているわけでは決して無いのである.ある種のハウスムジークを演奏しているかのようにブルックナーを演奏しているように聴こえる,と言えばいいのだろうか.

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