シューベルト/未完成
シューベルト/交響曲ロ短調D.759(「未完成交響曲」)@フランス・ブリュッヘン/18世紀オーケストラ(フィリップス:PHCP-11067/11070)
ブリュッヘンのシューベルト演奏は,どうもシューベルトのオーケストレーションの美点を殺してしまっているのではなかろうか,というのが最初にD.944を聴いて以来の印象なのだが,この「未完成」でもその印象は変わらない.絃から木管から,すべての楽器がくすんだ中間色系の音色で統一されていて,どうもシューベルトよりもシューマンの交響曲に相応しい解釈なんじゃないかと思ってしまう.押し出しはベートーヴェン張りに立派で,そうありたかったシューベルトの理想を再現で補っているようにも聴こえるけれども,さてそれがシューベルト自身の音楽に相応しいか,と考えると,ここでも疑問符が浮かんで来てしまう.うーむ.
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