現場で当事者になりました
本日お昼頃,県内の大学図書館協議会から例の件で通知が届く.厚生労働省から例の文書が県の保健福祉部に届き,県から協議会事務局に確認願いたく依頼が来たとの由.協議会から届いた通知のおかげで,厚生労働省健康局疾病対策課長名で平成19年2月1日付として出た文書と,同2月6日付として出た日本図書館協会の文書への返答を兼ねたと思われる文書を拝見する.2通ともお役所の典型的な通知だが,特に2月1日付の文書は非常に高圧的で,塵ほどの瑕疵をも許さぬ感情が迸っているかのようだ.ひとにモノを頼む際にこんな文書出したら,誰が受け取ってもムッとするのじゃないかしら(^^;).
僕としても,目録のメンテナンスに不足があったことは認めざるを得ないが,厚生労働省が口を極めて非難するほど「不適当・不適切な形」で使用していたとも思えない.図書館司書は「記憶の断罪」を行う立場に無いのだから.むしろ業界内において充分な合意の形成が行われぬまま,「件名だから」と単独館ごとで目録の修正が行われている現状は,実はより強力で目に見えぬある種の「統制」によるものじゃないのか,という疑念を振り払うことが出来ずにいる.
ちなみに勤務先のOPACで検索できたのは5件5冊で,そのうち3件が件名,2件が内容細目.件名でひっかかった内の2冊は神谷美恵子の著作だった.これは早速修正する.個人の感情(それも少数派の異見)で仕事をサボタージュするわけにはいかない.
それにしても図書館行政は文部科学省の所管なのに,所管官庁を飛び越えて厚生労働省が「誠に遺憾である」という強い口調で図書館を非難する挙に出るとは,文部科学省もなめられたもの(^^;).
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コメント
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霞ヶ関の本省課長様の文書は絶対命令書ですからね、出す方の感覚も受け取る方(私のようなお国からの文書に慣らされた県職員)の感覚も。「ひとにモノを頼む」なんて思考こそ微塵もないんですよ、たぶん…
しかし某省も、過去を反省しているという姿勢を何とか対外的に見せたいという一心が、文科省無視と「誠に遺憾」という妙に攻撃的な言葉に繋がったのでしょうけど、個人的には「どの口が…」と突っ込みたくてしょうがないです。タイミングとしても大臣とか選挙とか色々意味深で、たぶん何か見えてはいけない力が…もにょもにょ…そもそも昔からあの省からの文書っていつも的外れで…ごにょごにょ…
ま、図書館に対する認識なんて霞ヶ関でもそんなもんだということはよく分かる事例ではあります。
投稿: tohru | 2007/02/14 23:22
>>tohruさん
以前からそうでしたか>>厚生労働省.何だか,随分高飛車な物言いの文書で,なるほど,もともと厚生省は戦前,旧内務省から分離した省だったよな,と妙なところで納得したものです.まさに「よらしむべし」というところですねえ(-_-;).
投稿: G.C.W. | 2007/02/17 12:57