矢祭に集まった本たち
はてなブックマーク - 愚智提衡而立治之至也: 日常(2007年2月11日)からmyrmecoleon さんwrote:
確かに,数からいけば当然過ぎるほど当然なことなのですが,それでも実際に矢祭まで出かけて行って書架を拝見するまでは,ビクビクものでしたよ(^^;).箸にも棒にも掛からない本ばかりが並んでいたらどうしよう,と.でも,まあ個人的に苦手な(^^;)フィールドワークを敢行したおかげで,その心配が杞憂に終わってよかったです.
「その書架が業界人の危惧とは裏腹に,なかなか立派な内容であったこと」まあ,あれだけの量を集めた上で1割に選別してるのだから,当然といえば当然か。
これで堂々と,矢祭に本が集まったのは1970年代以降『市民の図書館』を錦の御旗に推し進められた図書館運動が,「公共図書館」というものを広く市民に広めた結果である,と皮肉でも何でも無く言えますよ.あのレベルの本が集まったということで.このことは,広く市民が公共図書館の創設を支えたということで『市民の図書館』信者が誇るべき業績であるはずなのに,信者たちは何故眼鏡のかけ違いをしているのだか(sigh).
ところで,ちょっと気になったんですけど,矢祭に何処ぞから「調査」とやらにやって来たという公共図書館業界関係者の諸氏は,当然手土産代わりに何がしかの寄贈本をお持ちになったんでしょうね(^^;)? まさか,自分たちの宣伝本のみ持参した,などの非礼は働いていないと信じておりますが.
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コメント
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私は素性を若干明かせば25年間もいくつかの「図書館」なるところに(「館種」横断的に)勤めておりますが、あえて「業界人」にならないよう努めて参りました。「図書館の自由」「民主主義」を信奉するからです(なんつって、原理主義は大嫌いですから「適当」です)。若い頃の一時期を除いてあらゆる団体にも所属しておりません。ついでに言えば、拙ブログでは「業界」ネタは99.9%くらい書きません。
さて、言い訳が多くなったような気がしますが、矢祭町の「もったいない図書館」、ネーミングにちょっと「寒さ」を感じますが、そのコンセプトは「公共」図書館の理想型だと思っております。図書館の自由と民主主義を体現していますね。まさに「市民」(町民)の図書館。これを運営する資格は、学歴とか公的資格なんか関係ない、「気持ち」が大事ですね。それが続くかどうかこそ問われなければ。町政はいつか変わる。その時、どうなるか。
私も手土産持参で「フィールドワーク」しに行きたいものです。別に図書館政策とか運動とか興味はないけど。
投稿: 悠歩 | 2007/02/12 21:57
>>悠歩さん
コメントありがとうございます.お返事が遅くなりました.
公共図書館に対する政策とか運動とか,その内容は自治体の数だけあって別に不思議でも何でもなく,それが「地方自治」だろうと常々思ってます.夕張のように,税収不足で公共図書館を潰してしまう自治体があっても(誉められた話ではないとはいえ)数の内にはそんな自治体も出て来るでしょう,これからは.
業界内では夕張市図書館を救うための活動もあるやに聞こえて来ますが,それが業界の枠を超えたムーヴメントに何故結びつかないんでしょうね.それは僕らが考えることではなく,活動している連中が自分で考えるべきことではあります.
僕ももう少し達観出来ればいいのですが,娑婆っ気がありすぎるのか,なかなか政策や運動を論じることから足が洗えません(^^;).基本的に,仕事するのは生活と趣味のため,なのですが.やれやれ,です.
投稿: G.C.W. | 2007/02/17 12:24