ワーグナー/「マイスタージンガー」前奏曲
ワーグナー/楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕への前奏曲/ヴィルヘルム・フルトヴェングラー/ベルリン・フィル
まずはこちら↓を.
ココログでもYouTubeが貼り付けられるのね,と知ってついつい謗りを省みずに貼り付けてみる(^^;).第二次大戦中の1942年2月26日,AEG(ドイツの重電メーカー)の工場(ペーター・ベーレンスの設計したベルリンのタービン工場?)で慰問演奏会を催した際に収録された映像で,フルトヴェングラー全盛期の指揮振りを今に伝える貴重なもの.観客が実に大勢集まっており,椅子席だけでは足りず中には工場の機材の上で演奏を聴いているひともいる始末で,当時のフルトヴェングラーの人気が偲ばれる.
この映像で僕も初めてヴィリーの指揮姿を拝見したけど,何も知らないひとが見たら笑い出しても不思議じゃないような,頭を小刻みに振り振り,棒はどこが拍を振っているのかよくわからない,独特の振り方である(^^;).この映像かどうかまではわからないが,自分が指揮する映像を見たフルトヴェングラー本人が「俺はこんな風に見えるのか」とショックを受けていたという噂があるくらい.
ところが音楽は,いま聴いても相当なモノ.この条件の悪い録音でも次第に白熱してきて,この映像の6分25秒あたりからは音楽の神様が乗り移ったんじゃないかと思わせるような演奏を展開しているのがよくわかる.時代背景その他,批判されるべきことが山積している(舞台には大きなハーケンクロイツが掲げられているし)ことは承知の上で,こーゆう演奏について,何かを批評する方が間違っているんじゃないかとさえ感じさせられる,稀代の演奏であろう.
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