マーラー/交響曲第9番
マーラー/交響曲第9番ニ長調@レナード・バーンスタイン/ベルリン・フィル(DG:435 378-2)
実にバーンスタインという指揮者は,誰よりもマーラーの交響曲第9番を指揮するために,この世に使わされた指揮者だったんじゃないかと,コンセルトヘボウとの典雅かつ雄大な大河のような録音(DG)を聴いても思うところですが,このベルリン・フィルとの文字通り「一期一会」の壮絶なライヴは,まさにそのことを実感させてくれるものです.1979年,カラヤンの下でオケとしても円熟の極みにあったベルリン・フィルが,当時それほど経験の無かったマーラーの,それも晩年の傑作でありなおかつ総譜には必ずしも万全な指示が書き残されてはいない第9番を,初体験であるバーンスタインの棒で演奏するという空前絶後の企画でのことです.
この録音は,何でも分析し解体-再構築しなければ気のすまないリスナーには無縁の演奏でしょうねえ(sigh).
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