専門職の「言葉」
【元検弁護士のつぶやき】にて,しばしば医療関係者とそれ以外の業種(法曹関係者を含む)の方々による,医療事故をめぐる非常に難解なやりとりが交わされているのを見て,ブックマークに「専門家と非専門家の間におけるコミュニケーション・ブレイクダウンは公共図書館業界に限らず深刻である,と言うことか.」と絶望的なコメントを書いたわけですが.
更に今度は【医学都市伝説: 奈良・転送拒否問題について】にてwebmaster氏が最後に付けたコメントにあった「素人の世界に通じる説明が出来ないプロは、所詮現実的には素人を越えることは出来ないはず。」という言葉に同意しつつも,自分のいる業界のことを省みて,すっかり考え込んでしまいました.
図書館業界は,素人に説明できるような「言葉」を持っていますか? 例えば,素人に優しいことを書いているblogが,こと業界のことになると身内褒めになったり,業界団体の肩を持ったりすることがありませんか(^^;).団体の不思議な行為を「前例が無いから今回もOK」と免罪しているようなblogは,実際には素人の方を向いているとは言い難いと思います.その言葉は,結局は業界の内側の政治的な論理で動いていると思って差し支えないでしょう.
そのような「言葉」は,業界を内側から蝕み最後にはシロアリに食い尽くされた建物の如く業界が倒壊する,その原因になりかねない危うさを秘めていると思いますね.
と,まあエラそうなことを書いてますが何,実は明日以降の演習で如何にわかりやすく目録法の話をするか,学生に目録法の言葉を理解させるか,毎年のことながら頭を悩ませているんですよ(-_-;).「記入」だの「記述」だの,一般的な口語における語句の用法と異なる意味を含む言葉の使い方には,ほとほと苦労させられます.
明日は「記述」の話をする予定です.
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