J.C.F.バッハ/ラザロの復活
ヨーハン・クリストフ・フリードリヒ・バッハ/オラトリオ「ラザロの復活」@ジャン・フランソワ・パイヤール/パイヤール室内管絃楽団(エラート:0630-11224-2)
ヨーハン・ゴットリープ・ヘルダー(1744-1803)の詩により,大バッハの息子のひとりヨーハン・クリストフ・フリードリヒ(1732-1795,通称「ビュッケブルクのバッハ」)が1773年に作曲したオラトリオ.題材は新約聖書「ヨハネによる福音書」に登場する,イエスが病気で亡くなったラザロを蘇生させた奇跡に基づく.深い哀しみを湛えた第1曲から始まり,ところどころ父バッハの受難曲に似た表現が聴かれ,父の劇的な振幅の激しさには欠けるとは言え,抑制の中に感情を湛えた表現は,聴かずに済ませるには惜しい音楽であると思う.
パイヤールはこの知られざる佳曲を,愛情を注ぎ丁寧に,かつ端正に演奏している.
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