スクリャービン/神聖な詩
スクリャービン/交響曲第3番作品43「神聖な詩」@ジュゼッペ・シノーポリ/ニューヨーク・フィルハーモニック(DG:F00G-20397)
これも異形の交響曲.連続して演奏される「闘争」「悦楽」「神聖な戯れ」と題された3つの楽章からなるが,楽章の形式は聴いただけではさっぱりわからない,その程度の弱い拘束力しか持ち合わせず,単一楽章の巨大な交響詩と説明されても納得してしまいそうな音楽である.聴いていても先の見通しが利かず,何処へ連れて行かれるのかさっぱりわからない.あとに書かれた「法悦の詩」「プロメテ」が「神聖な詩」の半分以下の時間にまとまっているのもむべなるかな.
僕にとってシノーポリの指揮は当たり外れの振幅が激しいものだが,この曲ではどうだろう.文字でも音符でもかなり小難しい理屈を並べているスクリャービンの音楽を,とにもかくにも聴かせてはくれるのだが.
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