ノーノ/命と愛の歌
ノーノ/命と愛の歌@インゴ・メッツマッハー/バンベルク交響楽団(EMI:5 55424 2)
ルイジ・ノーノ(1924-1990)はカールハインツ・シュトックハウゼン,ピエール・ブーレーズと共に「前衛三羽烏」と称されたイタリア出身の作曲家.クラウディオ・アバドやマウリツィオ・ポリーニは以前熱心にその作品を演奏し,DG(!)に録音もしていた.しかし,未だに健在な他のふたりに比べて早くに亡くなったことに加え,生前強固な信念に基づく社会主義者であり続け,またダルムシュタット講習会以来のセリエリズムへの忠誠を終生保ち続けたこともあって,その作品は難解であることが多く,ルチアーノ・ベリオのように感覚に訴える面白さ(あざとさ)も無いノーノの作品は次第に忘れ去られがちになりつつあるようだ(イタリア本国ではどうなのだろう?).
〈命と愛の歌〉は第1楽章に「広島の橋の上で」という副題を持つ.広島での原水爆禁止世界大会に出席したドイツの哲学者などの言葉をテキストに用いている,3楽章で16分ほどの作品.
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