ゲンツマー/トラウトニウム協奏曲
ゲンツマー/トラウトニウム協奏曲@オスカー・ザラ&ジークフリート・ゴスリッヒ/ブレーメン国立フィルハーモニー管絃楽団(ヴェルゴ:WER 6266-2)
あるところでテルミンとオンド・マルトノを話題にしたものですから,今日はこれ.テルミン,オンド・マルトノとくれば彼らと共に電子楽器第一世代の一角を占めるトラウトニウムの登場です(^^;).
フリードリヒ・トラウトヴァイン(1888-1956)とこの録音でトラウトニウムを弾いているオスカー・ザラ(1910-2002)により作られたこの楽器は,アルフレッド・ヒチコックの映画〈鳥〉のBGMに使われたことでその名を知られているが,パウル・ヒンデミットやその弟子ハラルト・ゲンツマー(1909-)により管絃楽との協奏曲も作曲されている.このCDではゲンツマーの2曲の協奏曲(もう1曲はザラがトラウトニウムを改良したミクステュアトラウトニウムのための協奏曲)が収録されている.が,この曲は1950年,もう1曲は1958年の録音で,オケがくすんでいるのにトラウトニウムだけが奇妙に生々しい音で録られているという(^^;).作品自体は,あまり面白い音楽ではなさそう.
ところで,先日取り上げたリヒャルト・シュトラウスの自作自演.3枚組CDにカップリングの「皇紀2600年祝典音楽」作品84は本来,7個のゴング(鐘)を使うように指定されているそうで(お寺の鐘でも想定していたのか),シュトラウスの振った録音ではその部分に,このトラウトニウムが使われています.録音ではわかりにくいのですが,冒頭などで「コンコンコンコン」と動く妙な響きがあるのが,それだと思われます.
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