地域の情報拠点としての公共図書館
読売新聞【社説:[図書館]「地域の情報拠点にも活用したい」】
「これからの図書館像-地域を支える情報拠点をめざして-(報告)」が発表されたのを受けての,社説.にしては,あれから1か月も経た後の記事化というのは,速報性も大切な新聞としてはいささか物足りないところ(^^;).
内容は,ごく普通に当たり前のことを言っているだけ,という感じ.「いちいち鬼面人を驚かすような仕掛けでものを言」ってなくても充分,公共図書館は貸出にこだわる必要は無いことが読者に伝わる.と,僕が評価すると言うことは,日図研や図問研のイデオローグに忠実な方々には面白くない内容と言うことかな(^^;).惜しむらくは「運営の工夫次第では、地域の情報拠点として活用できる」なんて中途半端なことを言わないで,「地域の情報拠点としての再生を図るべき」くらいのことを言って欲しかったけど,それは無理筋かしらん.
何しろ今日も
という言明を某所で読んでしまってガッカリしているところです,僕は.この社説を読んで,ようやく何とか立ち直ったところ(^^;).なんつーか,この引用のような言明には,公共図書館業界に蔓延する度し難い反知性主義を感じます.やれやれ(sigh).
貸出こそレファレンスが一番活かされる場面だと思います
« シューマン/交響曲第2番 | トップページ | 日常(2006年5月18日) »
「図書館」カテゴリの記事
- 【2016年熊本地震】図書館・出版流通関係記事まとめ(2016.04.18)
- 官尊民卑に弄ばれる「図書館の自由」(2009.02.15)
- 講演会のご案内(2008.07.04)
- ICタグの盲点(2008.02.16)
コメント
この記事へのコメントは終了しました。
私もこの記事読みました。
この記事を読んで、「的外れなことは言ってなくて、結構勉強してるんじゃない?」
って思ったのですが、
G.C.W.さんのエントリーを読んで、甘かったなと思いました。
図書館のことを間違って書いてないならそれでよしとするのではなく、
もっと望んでしまってもいいんだなと。
図書館に関わる人間として、「誤解されなければいい」ではなく、
もっと積極的にアピールしていくべきなんでしょうね。
投稿: ばろなごん | 2006/05/20 15:02
>>ばろなごん さん
コメントどうもですm(_)m
現実には「図書館のことを間違って書いてないならそれでよし」な事例の方が多いのですが(^^;),そこでもう一声! 記事化していただければ,なお一層の図書館振興につながるんじゃないかしらん,と思います.せっかく,図書館のことを一般の(新聞)読者に知ってもらえる機会でもありますし.静岡市立図書館の分館での指定管理者委託を廻る毎日新聞の一連の記事は,その意味でよかったと思います.
そういう視点から,昔々何かの機会に某団体に「一般人向けの〈新・図書館雑誌〉の創刊を!」って意見具申してみたこともありますが,それはさすがに非現実的(^^;)だったみたいですね.
投稿: G.C.W. | 2006/05/21 19:13