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2006/05/03

違います

図書館屋の雑記帳:貸出と図書館


図書館における「貸出」を重視しようという運動、次いで「予約」に取り組もうといった運動は、それを目的としようとしたのではなく、「資料」本位の図書館から「人」本位の図書館へ脱皮しようという運動でした。
 違います.

 そもそもは「貸出」と「予約」という,見た目に明らかな数字を根拠に市役所から予算を獲得するために,図書館原理主義者たちが考え出したのが「貸出至上主義」です.予算獲得が第一義であり,「利用者」云々はそのための大義名分として付け足されたに過ぎません.図書館原理主義者が,行政において公共図書館が他の文化施設に対して優位を保つために考え出した,役所内での膨張主義あるいは覇権主義路線の手段が「貸出至上主義」だったんですよ.こう書いても,決して『市民の図書館』を貶めたことにはならないと思います.

 でなければ,どうして公共図書館業界は博物館,美術館,体育館,文化ホールが次々と委託されていくことに口をつぐんできたんですか? 「人本位」なら,どうして日図協の事務局長が指定管理者委託の学習会とやらで,「公共図書館が委託になじまない」ことについて,博物館や美術館との違いを強調するんですか(このことについては【愚智提衡而立治之至也: 「みんなの図書館」2005年12月号】を参照してください).

 キレイごとばかり言わないでほしい.業界によって「利用者」と言う名の住民が如何にダシに使われてきたことか,市民運動史としてではなく労働運動史として,さらには「思想史」としての戦後日本の公共図書館史をもう少し見直してください.

 ちなみに僕は,日本の公共図書館運動における本の位置の変遷は「財産」→「消費財」→「資料」と捉えるのが正しいと考えています.成熟した市民(政治学等で使われる「市民」ですぞ)によって,ようやく「資料」として扱うことを要求されるようになった,と.

 それにしても,「貸出至上主義」批判に異議を唱えるヒトって,どうして「貸出至上主義」自体を否定したり,その存在や意義を矮小化したがるんでしょう.それどころか「貸出至上主義」を議論すること自体を否定しようとすることが多いように感じられます.それがとても不思議です(^^;).

 「ひとつの図書館,ひとつの貸出,ひとつの指導者」まさかねえ(sigh).

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図書館」カテゴリの記事

コメント

貸出至上主義の命名は的確と思いますが、図書館原理主義というのはわかりにくいですね。
公民館などは利用者数をひとつの評価基準にしていたし、図書館も最初の頃はそうだったと思います。しかし、貸出数にすれば一挙に5倍も6倍も数があがる。昔は一回あたり三冊とかせいぜい5冊まで、それを10冊に拡大したことで、またCD,AVを貸し出すことで飛躍的に貸出数が伸びた。
しかし、もはやこのマジックは通じない。パンドラの箱を開けたというか、伝家の宝刀を抜いたというか。

図書館の存在意義も社会教育施設が戦後民主主義の教育の場あるいはその支えとしての存立意義を持っていたが、先に公民館がコミセンに変質したように、図書館ももはやその状況になってきてしまった。

図書館の無料原則をはじめ図書館の存在意義が、図書館法でしか語れない状況になっている。図書館関係者が自分の言葉で語れなくなっている状況は、もはや末期的といわざるを得ない様相に見えます。

貸出至上主義をしっかり総括する中でしか、将来の図書館像は見えてこないと思います。

愚智提衡而立治之至也様

図書館原理主義をyahoo上調べてみましたが、愚智提衡而立治之至也氏以外では、このような用語を使っている方はおられないようでした。
それで、氏のブログ上の文章を追いかけてみました、つまるところ「図書館優位論」という感じがしました。したがって、図書館原理主義者というのは、図書館優位論者ということでしょうか。

図書館が、公の施設、その中でも社会教育施設において優位な位置に立っている、市民的重要性におい優越しているという議論は、私は、あながち否定するものではありません。

国民の福祉・文化の向上を目的として公の施設が設置されていますが、その中でも、社会教育施設は戦後民主主義の担い手として大きな使命を持っていました。その二つの柱が公民館と図書館だと思います。

民主主義の基本は国民が正しい情報を得ることであり、知力を向上することです。そのために日本では公民館と図書館が注目され戦後民主主義の定着に大きな役割を果たしてきました。しかし、国民の総体としての知力が向上するとともに上からの教育としての公民館はその価値を著しく低下させました。これが、いわゆる社会教育の終焉の議論です。

本来民主主義は上から与えられるものでなく、下から支えるものです。そういう意味では自己学習としての図書館の役割は重要です。欧米諸国においては定着している思想と思います。

もし、そういう意味での図書館原理主義者が果たした役割というなら、私は決して否定しませんし、これからもますます役割は大きいものと思います。

多分、愚智提衡而立治之至也氏は、硬直化した図書館優位論に対して批判的立場を取られているのだと思いますが、これも貸出至上主義と同様、しっかりと現代的意味において、総括しておく必要を感じます。

また、氏は、これからの図書館像-地域を支える情報拠点をめざして-(「これからの図書館の在り方検討協力者会議」報告書)を一定評価されているように見ましたが、確かに、ここにいう図書館が貸出至上主義でない点において、氏においては評価すべきものなのでしょうが、私は、図書館の直面する今日的な状況から、このような総花的な図書館論は現実的でないと思っています。いかがなものでしょう。

長くなって申し訳ありませんでした。

>>matsuさん

 懇切なコメントありがとうございますm(_)m 助かります.

 「図書館原理主義」についてはいずれ稿を改めて書くつもりなので,ここでは「これからの図書館像」について.

 僕が「これからの図書館像」を評価するのは,あの報告書のバランスの良さを買っているからです.何より,部外者(素人)に公共図書館の機能がわかりやすい.その点が,見方を変えればmatsuさんがおっしゃられるように「総花的」と評されることになるのですが,現状で公共図書館における機能の何かひとつを突出させるような報告を文部科学省が出すことにどれほどの意味があるのか,ちょっと疑問です.と言うよりも,あの「バランスの良さ」を日図協をはじめとする業界の側が打ち出せずにいることのほうが僕には不思議なことなんですよね(^^;).doraさんが

DORAの図書館日報: 政策論議
http://dora-hikarilibrary.air-nifty.com/diary/2006/05/post_f3fa.html

↑こちらで書いているように,総論からやり直さないといけないのに相変わらず各論ばかり大きな声で主張しているのが現況である以上,「これからの図書館像」のような形で,部外者にわかりやすく報告書が出たことの意義は大きいと,僕は受け止めています.

>>matsuさん

 そうそう,僕のハンドルネームありますので,ご利用ください.このblogの名前は長いし,ヨミもわかりにくいものですので.

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