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2006/02/17

「月刊社会教育」2005年11月号

 「月刊社会教育」2005年11月号(No.601)は,特集「市民とつくる図書館」.しばらく前に入手して読んでおきながら,論評をしばし後回しにしていたもの.何しろ,イマドキ「みんなの図書館」でさえ,ここまで大っぴらに図書館原理主義を炸裂させるような気恥ずかしい真似はしないものですから(^^;).

 巻頭,赤木かん子のコラム「すべての人々の知る権利を保障する」から,もうスゴイ.贔屓の引き倒しの見本みたような文章で,「ある意味ではすべての博物館,美術館などは図書館の分館なのである」(1頁)ときたもんだ.他の書き手も例えば,


「この生活要求の多様化にともなって,大量の情報が必要とされ,その情報を提供するメディアはテレビからインターネットまでいろいろあるが,そのいずれもが要求に応えきれず,その要求は図書館,主として市区町村立の公共図書館に向けられているのである.」

(「歴史性としての図書館と利用者の主体性」市村正法,13頁)


とまあ,こんな調子である.書き写すことさえ恥ずかしい.他メディアをここまで過小評価してもいいものか.

 さすがに山家篤夫「図書館の自由に関する宣言の50年」(6-12頁)はそこまで図書館原理主義を振り回してはいないものの,何故か非常に難解な文体で書かれているため少々とっつき難い.それだけ「図書館の自由」が実はわかりにくい概念(「図書館の自由」という言い回しからして何が何やら.参考:書物蔵(しょもつぐら) - 『図書館戦争』の感想)だと言うことなんですかね.

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