ラフマニノフ/交響曲第2番
先日,オーマンディ盤を取り上げたら,ありがたいことに〈yurikamomeの日記と無手勝流思いこみ音楽ブログ〉さんからTBをいただいたので,悪ノリしてラフマニノフの交響曲第2番についてもう少し書きます.
この曲は,全曲を覆う情緒纏綿たる厚ぼったい物憂げな雰囲気に入り込めるかどうかで,曲の好悪が別れるんじゃないでしょうかね.どこまでいってもメランコリックな夕映えのような音楽が続くので,耐えられないひともいると思います(^^;).
個人的に一番好きなのはアレクサンドル・ラザレフ/ボリショイ交響楽団(エラート:4509-96360-2) .オケを泥臭くぶ厚く鳴らして「ロシア風」とはこういうものか,と思わせる好演.
ラザレフとは反対の側からアプローチして好演しているのがロリン・マゼール/ベルリン・フィル(DG:419 314-2).ヴィーン・フィルとのマーラー(SONY)をはじめとして,その録音にほとんど感心したことのないマゼールですが,この第2番は分析的なラフマニノフ演奏としてはピカ1でしょう.ただし1番や3番ではダメダメなので,2番との相性がよかったのかもしれません.
情緒纏綿たる音楽を展開していて意外にいいのがサイモン・ラトル/ロサンゼルス・フィル(EMI:TOCE-4015).意外にダメなのがヴァレリー・ゲルギエフ・キーロフ管絃楽団(フィリップス:438-864-2).録音が遠い上に味が薄くて話にならない.惜しいのはポール・パレー/デトロイト交響楽団(マーキュリー:434 368-2).美しさではシャルル・デュトア/モントリオール交響楽団(ロンドン:POCL-1529)にもひけを取らないのですが,昔の慣習的カットで刈り込まれているため,全曲が45分ほどで終わってしまうのが残念.カップリングのフランクが素晴らしいので買って損は無いですけど>>パレーのCD.
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