ヨハン・シュトラウス(子)/皇帝円舞曲ほか
ヨハン・シュトラウス(子)/皇帝円舞曲ほか:ボストン交響楽団チェンバー・プレイヤーズ(DG:463 667-2)
アーノルト・シェーンベルクたちがヴィーンで組織した「私的演奏協会」での演奏のため,室内楽に編曲されたヨハン・シュトラウスのワルツが4曲,というのが元のLPだったんじゃなかったかしらん.この4曲のみではCD化すると余白が生じるので,ストラヴィンスキーの作品が4曲カップリングされたんでしょう.
シュトラウス(と編曲者)は「皇帝円舞曲」作品437(シェーンベルク),「南国のバラ」作品388(シェーンベルク),「酒・女・歌」作品333(アルバン・ベルク),「宝のワルツ」作品418(アントン・ヴェーベルン).曲目がシュトラウスで編曲の編成がピアノ,ハルモニウム,絃,木管なので,編曲者の名前を意識させる音楽(ヴェーベルン編曲の〈6声のリチェルカーレ〉のような)じゃなく,音色も雰囲気もサロン風(豪華客船タイタニックの船上で奏でられていた音楽にごく似た感じ)に聴こえるのは気のせいじゃない,と思います(^^;).
ヴェーベルン編曲の〈6声のリチェルカーレ〉で思い出すのは,昔々土曜の晩のNHK-FMに「夜の停車駅」という江守徹ナレーションの番組があって,これが終わると「現代の音楽」というクラシックの現代音楽(というのは形容が矛盾しているか(^^;))を紹介する番組が始まるのですが,「現代の音楽」のテーマがヴェーベルン編曲の〈6声のリチェルカーレ〉.「江守徹を聞いて,いい雰囲気になったのに,あれを聞くと気分が暗くなる!」と訴えた友人がおりました(^^;).
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