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2005/08/30

『都立図書館改革の基本的方向』:取り敢えずのメモ

 第二次都立図書館あり方検討委員会による『都立図書館改革の基本的方向』(リンク先はpdf)をひと通り読んでみる.どことなく読みづらい文章である.全体としては,図問研周辺が匂わせているほど暗黒の報告書(^^;)ではないものの,それほど図書館業務に通暁していないヒトが作成に携わっているのかな,という印象はある.あとで取り上げるつもりでいる「新千代田図書館基本構想」と比べても,具体的な図書館業務に関する言及が少なく,全体として焦点が散らばっている感じがする.だから,全体を通して読んでみても,その目指す図書館像が具体的な姿を以って立ち上がってこないうらみがある.

 ちなみに,この文書を貫く主題は「役割分担」(p3)という言葉であるか.この業界で「役割分担」という発想は,中小規模の公共図書館関係者を中心に役人的発想として案外嫌われる傾向があるらしく,例えば当blogの川崎村図書館のサーバー停止に関するエントリーを侮蔑した某blogの書き様にもそれは窺えると思う(ただ,日本図書館研究会読書調査研究グループの書いたものなどを読むと,むしろ公共図書館業界ではお客と図書館員のインターフェースとなる業務において「貸出」とレファレンスを分離し,大規模公共図書館や大学図書館にレファレンス業務を振り分けようという,むしろこの「基本的方向」と同じ方向性を持っているんじゃないかと思うわけで,それ故某blogが当blogを侮蔑するために持ち出した図書館業務の「暗黙知」とやらがどの程度業界に行き渡っているのかは,この「基本的方向」や読書調査研究グループの文献を読む限り,残念ながらいささか心もとない).

 読んでみていろいろ気になる点を,以下に幾つかメモ.

 「4 都立図書館のこれからの役割」(p5-p8)の中で取り上げられている「都民の課題解決のための情報サービス」(p6)を都立図書館が担う理由のひとつに,住民における市区町村立図書館への期待は「地域住民の教養の向上やレクリエーションのための資料の閲覧・貸出」(p6)であることが挙げられ,またそれ故に「課題解決のための情報サービスについては,その施設規模及び蔵書構成から,十全に果たすには難しい面がある」(p6)とされる.ここでは貸出至上主義とその理論的基盤である〈伊藤モデル〉(*1)がダシにされているわけだ.その是非は各自が考えるように.

 「東京に関する情報センター」(p7)を目指す,というところをみると,今後は「東京」に関する大学図書館からのレファレンスも受け付ける,と考えてよいのだろうか.この文書の後の方では「首都大学東京図書情報センター(中略)と次のような連携を進めていく」(p20)とも書かれているわけで,同じ都立という事情はあるにせよ大学図書館とも連携するわけですから,少なくとも「東京」に関する限りは大学図書館からのレファレンスも拒否しなくなるんでしょうね.

 「5 都立図書館改革の基本的な考え方」「(1)「待ち」の姿勢から積極的発信へ」.これ,言うのは簡単だけど,かなり難しいことですよ.若いのの発想と行動を野放しにする覚悟が,館長以下管理職にあるのかどうかが問われますね.

 「メールマガジンの発行」(p12)講読資格は都民であることが必要なのかな.都民以外にも門戸を広げて欲しいが,どうでしょうか.

 レファレンスカウンターの再編成(p15)はこの報告書で指摘されるまでも無く,何年か前にやっておくべきだったことのひとつだと思われる.

 前回の報告書でも問題になり,都下のみならず公共図書館業界に激震を走らせた「収蔵対策」(p17)は再度取り上げられているわけで,これを「記憶の抹殺」だというのは容易いが,多摩むすびによる「東京にデポジット・ライブラリーを作ろう!」運動が左程の盛り上がりを見せていない(とG.C.W.氏は見る)現状において,業界は他に何か有効な構想を持ちえるのか.ここには日図協の出番があるはずなのに,その影も窺えないのが残念.

 「日比谷図書館の地元区への移管」(p21)については書物奉行さんが言われるように,その立地と公共図書館が移管によって維持されることの方をまずは喜ぶべき.最悪の事態は免れそうなんだから.

 「業務委託の推進」(p22)のところで,「司書は基幹的な業務に専念する」(p22)の「基幹的な業務」の具体的内容は,その10行ほど前の文章に「図書館の運営方針・事業の企画,資料の選定・収集,書誌・所蔵データの管理,レファレンスサービスの実施等」と出て来るが,この例示は少々曖昧な感じがしないでもない.これは図書館員が何を以って専門としているかが未だに曖昧であることを,読み手がイヤになるほど感じているから,そう読んでしまうのかも.

 「利用者による費用負担」(p22)について,館内のコピー機によるコピーからコピー代を徴収している公共図書館業界が反論するのは何をか況や,である.

 「6 図書館を支える人材の育成」(p23-24)ホントはこの箇所,文書のもう少し前の部分に置かれるべきなんだろうなと思う.ここが自治体や理事者によって後回しにされてきたことが,現在の図書館業界の「どの集会に行っても同じ顔が並ぶ」と言われる,ある意味危機的な状況を作り出している元凶のひとつだろうと思うから(「出る杭は打たれる」「異見は圧殺する」業界の雰囲気もこの状況を作り出すのにあづかって力があるのは勿論である).

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