自殺したくなったら、図書館へ行こう
毎日新聞【余録:自殺防止】
これには,いささか(反省も含めて)考えさせられました.
G.C.W.氏はblogを始める遥か以前に,公共図書館の役割をヨーロッパの古い街の中心部にある「広場」に例えて誰かに論じたことがあります.間違いなく身近にいた他の誰か(カミさんに非ず)の受け売りですが(^^;).公共図書館(大学図書館でも中央館的な図書館は特に)はひとが集まり,ひととひとが行き交うところでしょう,と.そこは街のひとが外出する時は必ず足を向ける場所であり,常に何がしかひとの目を引く「お祭り」があり,そこに足を停めているだけで心が楽しくなってくるようなところであって欲しいわけです.
そして,そこでつながるのは「ひととモノ」だけじゃなく,「ひととひと」「モノとモノ」もまたつながる可能性を秘めているのだと.図書館からの単一のサービスを享受するだけじゃなく,お客の側でも図書館が提供する自らへのサービスをアレンジしたりカスタマイズしたりできる余裕,そしてそのアレンジやカスタマイズを受け入れる余裕が,現状の図書館(公共も大学も含めて)業界にありますか.
「無用の用」を切り捨てて来ませんでしたか?
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ふと、院の講義でやったハーバーマスの「公共圏」の概念と図書館との関連を思い出しました。
(人と人に限らない)コミュニケーションの「場」としての図書館という発想が必要なのですね。
で、そのコミュニケーションには「場」そのものへのフィードバックも含まれている、と。
投稿: garugon | 2005/06/08 22:38
>>garugonさん
コメントありがとうございます.
「公共圏」はちょっと前から気になってまして本も何冊か買ってはあるのですが,積ん読状態が続いていまして(>_<).これから「大文字の図書館論」をやるなら避けて通れない概念だと思ってます.
「場」としての図書館,については『電子図書館の神話』(勁草書房)もいろいろ述べていました.これも斜め読みしかしていないので,どれもこれもそのうち本腰を入れて読まなければ.
投稿: G.C.W. | 2005/06/10 21:46