図書館システムがダウンしたとき
岩手県の川崎村立図書館で,約2週間にわたって図書館システムがダウンしたという話がありました.内容については以下の記事を参照してください.
岩手日日新聞
【川崎村立図書館のサーバーに障害、貸出、返却不能に】(4月29日付)
【川崎村立図書館でシステム復旧、貸し出し再開】(5月11日付)
原因は未だ不明のようで,我が勤務先もちょっとガタの来ているサーバを騙し騙し使っているため他人事じゃない,というところです.どこのシステム屋が作ったシステムだったのかな.
ときにちょっと面白いな,と思ったのは4月29日付の記事で「図書館の中心機能である図書の貸し出し、返却、リクエストなどのサービスができなくなった。来館者たちが館内で図書や資料を閲覧するだけ。来館者はめっきり少なくなっている。」というくだりがあったこと.また,入り口に貼ってあった告知も「図書館システムの故障で、館内で資料をご覧いただくのみとさせていただきます。サービスはすべてお受けできません。」とあったそうで.
川崎村立図書館は貸出冊数が全国6位(平成15年度)の公共図書館ということですが,この記事は公共図書館が貸出専門に特化したときの,図書館としての存立基盤が脆弱であることを示しているように思えます.公共図書館の「本来の業務」は「貸し出し、返却、図書のリクエストなどのサービス」だけじゃないのに,それが出来なくなった途端に来館者数が減るというのはどういうものなのかしらん.
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