国会図書館の職員過多 公務員改革に逆行“最後の聖域化”
産経新聞【国会図書館の職員過多 公務員改革に逆行“最後の聖域化”】
エラク見出しがセンセーショナルです(^^;).昨年あたりから産経新聞は国立国会図書館を狙い撃ちした記事を載せるようになっているのですが(ここで取り上げた記事など),これは産経の政治的スタンス(親米・保守・ファシズム)と何か関係があるのかな(^^;)?
元来,産経は公務員とか公共図書館とかに対して予断と偏見があるようで(公共図書館業界に自治労の影でも見ているのでしょう),この記事でもその主張に採るべきところはほとんどありませんが(^^;),こーゆうセンセーショナリズムがマスコミにて繰り返されることによる「効果」には注意しなければならない,と考えます.
で,この記事は読んでみると人件費を槍玉に上げるばかりで,その仕事の内実には全く踏み込んでいない,と言うよりも,国立国会図書館がどんな仕事をしているところなのか知らないから,人件費しか槍玉に上げることが出来ない(^^;)のでは,と言うところですか.少しでも仕事の内容に知識があれば,他国の国立図書館と比較して他国の充実振りと国立国会図書館の比較や,他国の図書館政策と比較しての日本政府の図書館政策批判など,もう少し建設的な記事を書くことは充分可能だと思ったわけです.
本来問題にすべきは「人件費がかかっている」ことではなく,「人件費のかけ方」でしょう.そこのところを履き違えているから,この記事は説得力皆無なただのアジビラ文書,ということになります.
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ただの夢想ですが....
ぼうえい費を削減するくらいなら、こういうところを削減せぃ!ということなのかもネ?
投稿: maru3 | 2005/02/06 20:10
>また、「専門調査員」は計十五人も配置され、
>いずれも中央省庁の局長級の月給(九十九万千->百六万九千円)。
これって生え抜き組ではなく、他省庁キャリアの出向組ですよね。あそこって幹部ポストはほとんど出向や天下りと聞きますから、そういう意味では現状に問題ありと思います。
よく会社で「社史編纂室に左遷」ていうのがあるけど、国図ってキャリア官僚から見ると「国の社史編纂室」なのかもしれません。もっとも国会に出向する人は、さらに上に行く人とも聞くので、なんともいえないけど・・・
投稿: nenemuu | 2005/02/06 22:18
近年の国会図書館と言えば、近代デジタルライブラリーと言う業績が存在する訳ですが
知財推進計画を見ても「過去に発表された作品のアーカイブ化」は国立近代美術館
フィルムセンターなどに部分的には言及されているものの、近代デジタルライブラリーに
関する言及はナシ。本来だったら「アーカイブ化」単独で一章を設けてもいいぐらいだと
思うのですが、ほぼ全てが商業価値に依存した著作権延長推進派にとっては「商業的価値は
低い(or失われた)が、学術的価値の高い作品」のアーカイブ化は邪魔っ気で
しょうがないのだろうかと邪推。
もちろん、この提案も現在実施しているパブコメで提出する価値があると思います。
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/pc/comment2_f.html
投稿: 謎工 | 2005/02/06 23:22