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2004/10/06

図書館業界も著作権法改正に関するパブリックコメントを送ってください

※このエントリーにある,以下の文章では著作権を放棄しますので,改変するなりコピペするなりしていただき,図書館業界への檄文としてご活用ください.

 日本図書館協会のメールマガジンを購読しておられる方はご存知かと思いますが,現在文化庁著作権課が「今後の著作権制度の改善に向けた検討に資することを目的として」関係諸団体に,著作権法に係る改正要望の照会を行っています.そう遠くない時期に,次の著作権法改正案が浮上するものと思われます.

 前回の改正では著作権法に,新たに「レコード輸入権」が創設され,また「貸与権」が書籍にも認められました.「レコード輸入権」についてはご存知のとおり,インターネット等で大きく取り上げられ,わずか2か月で6万人に近い反対の署名が集まり,残念ながら権利は創設されてしまったものの,各方面にその影響は残っています.「著作権護持」をお題目にレコード会社各社にて導入されていたコピーコントロールCD(CCCD)も先日,特に導入を推進していた大手2社がほぼ撤退に追い込まれたのは,この「レコード輸入権」創設反対運動の副産物とも考えられます.

 ひるがえって「貸与権」の拡大ですが,こちらの話題は「レコード輸入権」に比しても遥かに盛り上がりに欠け,「貸与権」に関する論議が広く沸き起こることもなく,一部権利者の要望のみが文化庁著作権課に取り上げられた格好になりました.その結果,末廣恒夫氏などが指摘しているように(*1),私立大学図書館,企業等が運営する子供図書館・資料室,会員制の専門図書館の類にも貸与権が設定される可能性が出ています.このことについては,「図書館雑誌」2004年7月号のコラム〈そこが知りたい! 著作権〉にて取り上げられ,従前通り貸出可能という見解が提示されてはおりますが,権利者側から訴訟等の手段で取り上げられた場合,判決等によって覆される可能性も残っています(行政府と司法府の判断は必ずしも一致しません).

 書籍において権利者側は,今回の「貸与権」拡大に引き続き「公共貸与権」「出版者における著作隣接権」「消尽しない譲渡権」「デジタル複写保証金」などの導入を文化庁に働きかけています.これに対する消費者側の動きは残念ながら,立法府・行政府に対するインパクトに欠けるものであると言わざるを得ません(巷間伝えられる文化庁著作権課吉川課長の諸々の発言がそれを裏付けています).その権利者側からの働きかけのひとつに使われているのが,今回わたしが各自でご意見の送付をお願いする「パブリックコメント」というものです.

 「パブリックコメント」がどのようなものであるかについて,先日「パブリックコメント」を取り上げた東京新聞の9月26日付記事には

「法律と違い、政省令、規則、基準、ガイドラインなどは従来、中央省庁が行政立法として一方的に決めてきた。このため官僚や特定利益団体の思惑が入り込む余地があり、「裁量行政」の弊害も指摘されてきた。パブリックコメント制度はこれを改め、政省令などの「案」の段階で国民に提示して妥当性を問い、その意見を考慮して案を決定する仕組みとされている。」

とあります.「パブリックコメント」は多数決を競うものではありませんが,これに対し業界側は動員をかけ業界寄りの意見を多く投稿していることが,時々洩れ伝わってきます.中には省庁側が,自ら提案した改正案について賛成意見を送るよう業界に働きかけたケースさえ聞こえてきます.

 これまで図書館界は法律の改正などに関わる場合,例えば日本図書館協会のような団体が意見を集約して官公庁に陳情することにより,その意思を伝えるよう努力してきました.しかし,官公庁側や良心的なひとびとが「数を競うものではない」としているものの,現実に「声の大きい」業界が著作権法改正について強力な影響力を所持していることは間違いなく,図書館界としても,著作権法改正に関わるパブリックコメントの募集に対してより多くの意見を送付する必要があると考えます.

 次期著作権法改正案については,特に「フェアユース」の概念を著作権法に明示する形で導入し,図書館法に定められた図書館および学校図書館における複写業務(著作権法第31条)の法的根拠を強化するとともに,公衆送信権等のくびきから図書館業務を開放することを,図書館界として著作権法改正の目標とすることを提言します.
 言うまでもなく,この提言はわたしの個人的な意見であり,実際に各自がパブリックコメントを文化庁に提出する場合,権利者側の権利を制限する内容の改正を求めるものであれば,必ずしも図書館に関係する案件でなくとも,図書館界を構成する人間がパブリックコメントを提出する意義はあるものと考えます.また,いくつもの案件に関わる意見を,同一人が案件別にそれぞれ送付することは認められています.

 なお,現在「著作権法施行令の改正に関するパブリックコメント(意見提出手続)」が文化庁により募集されています(*2).これは「レコード輸入権」の創設に伴う「音楽レコードの還流防止措置」に関わる施工令の改正案に関する意見を募集するものですが,このプレスリリースを一読すればわかるように,還流防止期間を「4年」とする「総合的に勘案して検討した結果」の根拠は何処にも示されておらず,業界の意を受けた官僚の恣意的な意思の介在を強く窺わせるものとなっています.同様のことが「公共貸与権」導入について起きることを未然に防ぐため,こちらのパブリックコメントへの意見送付も併せてお願いいたします.

 図書館司書が憲法9条を守ろうとするのもいいでしょう.「専門職」としての立場を守るため「指定管理者制度」に基づく委託に反対するのもいいでしょう.しかし,著作権という専門職としての責務に関わってくる問題に対して無関心な態度をとり続けることは,例えば指定管理者制度に反対する司書の「専門性」の根拠を自ら否定するものです.著作権法に関わる職にある者として,図書館に関わる者としての意見を,是非文化庁に送ってください.


*1 http://members.at.infoseek.co.jp/copy_and_copyright/seminar/pdf/seminar4.pdf
*2 著作権法施行令の改正に関するパブリックコメント(意見提出手続)の実施について http://www.mext.go.jp/b_menu/public/2004/04092901.htm

参考リンク
著作権法改正要望のパブリックコメントを提出する
http://publiccomment.seesaa.net/

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コメント

というわけで,昨日のうちにあるMLに原文を,別のMLには最後の段落を書き直して投稿しました.後者では早くも参加されている方からお返事をいただけましたが,前者は今までも,そしてこれからも恐らく「黙殺」(^^;).こちらとしては,前者を管理している連中の党派性がわたしの投稿の「黙殺」により明確になれば,それもまたある一定の成果ですので,それはそれで一向に構いません.最後の段落は,その党派性を指摘したものですしね.

しかし,以前に選書論で「出版・流通は商業主義」との批判を展開した日本図書館研究会読書調査研究グループが,今回噴出した権利者によるごりごりの「著作権商売」志向に対して沈黙しているのは,いささか解せませんね.商業主義批判を推し進める格好の舞台のはずなのですが.わたしの知らないところで,権利者批判&公共図書館擁護の論考が彼らによって準備され,公けになる時を待っているのであれば,それはそれでよろしいのですが・・・・・・・・・.

昨日のコメントで「黙殺されるだろう」とボヤイたMLですが,思わぬ方から反応をいただき,ちと驚いております(^^;).今回は,大義名分が明らかなことでもあり,ギルドがG.C.W.氏を嫌って如何に横車を押そうにも「専門職」の矜持を持って,きちんと反応してくれる方はいるものなのだなと,改めて思いましたことです.
孔子も「十軒ばかりの村里にも必ず人物はいる」と言っていましたっけ.ちょっと反省m(_ _)m

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