今日のBGM
マーラー/交響曲第3番ニ短調@ケント・ナガノ/ベルリン・ドイツ交響楽団(エラート)
「分析と再構成」のマーラー.そーゆう解釈には細かい楽想が次から次へと沸き起こることで音楽が進んで行く第3番がふさわしい.以前,テレビで観たナガノの振るマーラーの9番がつまらなかったのは,いささか音楽が一本調子だったからだが,9番では新しい楽想が「椿事」では無い(突然の場面転換では無い)ことも一因にあるか.
ナガノが振る第3番では,楽想の転換がブロックとして捉えられ,元来の形式(第1楽章ならソナタ形式)を意識するよりも,楽想ブロックのめまぐるしい転換が印象づけられることになる.そこを面白いと感じるかどうかで,この演奏の評価は変わってくるだろう.ただしこの解釈では,テンシュテット(EMI)やベルティーニ(EMI)のような,いわゆる途方も無い「マーラーらしさ」が感じられなくなるのは止むを得ない.
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