2009/07/09

マーラー/交響曲第9番

マーラー/交響曲第9番ニ長調@レナード・バーンスタイン/アムステルダム・コンセルトヘボウ管絃楽団(DG:476 7134)

 1985年5月29日-6月3日の録音.
 マーラーの他の交響曲はともかく,こと第9番に関しては,バーンスタインの演奏というものは凄まじいまでのオーラを放っている.あのベルリン・フィルとの一期一会な名演(DG)ばかりが高名だが,このコンセルトヘボウとの録音もおさおさひけを取るものではない.両端楽章に延々30分前後の時間をかけ,音楽は爛熟して今にも崩落せんとしているが,オケの素晴らしいアンサンブルと古風な響きがそれを押しとどめて,雄大な大河の奔流のような演奏を繰り広げている.

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2009/07/08

マーラー/交響曲第8番

マーラー/交響曲第8番変ホ長調@山田一雄/東京都交響楽団(ソニー:SICC 957/958)

 1979年2月12日,藤沢市民会館でのライヴ録音.
 山田一雄(192-1991)はこの作品の日本初演(1949年12月8日,日比谷公会堂)を振った指揮者.残された初演時の映像(第1部のコーダ)を見たことがあるが,山田は髪を振り乱し大きなゼスチュアで指示を出し,まさに「獅子奮迅」といった表現がピッタリくる指揮ぶりであった.
 このCDのジャケット(LP初出時と同じ)でも,オケと反対側にいる合唱に向かって指示を出している山田の姿が映し出されているが,とにかく特徴的な指揮姿であったらしい.このCDに収められているライヴも,ライヴ故のゆるさは聴かれるものの,ひたむきに前へ進む,壮烈で豪快な演奏である.

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2009/07/07

マーラー/交響曲第7番

マーラー/交響曲第6番ホ短調@オットー・クレンペラー/ニュー・フィルハーモニア管絃楽団(EMI:7 64147 2)

 1968年9月の録音.
 超弩級戦艦の如く,超微速漸進で進む壮大なスケールの演奏.第1楽章が27分超,第5楽章が24分超,全体を合わせて100分少々という凄絶さである.クレンペラーはプラハにおけるこの曲の,作曲家自身による初演に立会い手伝いもしたはずなのだが,そのときマーラーがこのテンポで演奏したとは思えないし,何を考えて指揮していたのやら.しかし,聴き進めていくうちに何時しかクレンペラーの演奏に取り込まれて,終楽章が終わるとその圧倒的な存在感に,もうテンポなんかどうでもいい,と思わせてしまうところがクレンペラーの端倪すべからざるところ.

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2009/07/06

マーラー/交響曲第6番

マーラー/交響曲第6番イ短調@クリストフ・フォン・ドホナーニ/クリーヴランド管絃楽団(デッカ:436 240-2)

 1991年5月20日の録音.
 いったい,ドホナーニのマーラーは全集録音が中絶してしまったこともあってか,あまり評判にならないが,この6番は高性能のオケを,モダーンな芸風の指揮者がその性能を最大限まで引き出して,マーラーの乱反射する音楽を高度な次元で整頓した,実に見事な演奏.

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2009/07/05

マーラー/交響曲第5番

マーラー/交響曲第5番嬰ハ短調@ガリー・ベルティーニ/ケルン放送交響楽団(EMI:3 40243 2)

 1990年1月29日-2月3日の録音.
 ベルティーニの5番は,1度生で聴いた.1985年の3月に簡易保険ホールであった東京都響の演奏会で,曲目は5番のみ.さすがにこの録音で聴けるような金管の鮮烈さには,当時の都響の金管は比較すべくもなかったが,それでもベルティーニの閃光きらめくがごとき俊敏な棒捌きに反応していた.
 この録音はさすがに手兵との録音で,ケルン放送響はベルティーニの解釈によく反応して優れた演奏を聴かせる.ベルティーニのマーラーは過度にロマンティックに陥ることの無い,現実主義的なもので,終楽章の冒頭でも夢幻のような雰囲気は出さない.平凡な日常の朝の目覚めのような感じで,そこが面白いところ.

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2009/07/04

マーラー/交響曲第4番

マーラー/交響曲第4番ト長調@キリル・コンドラシン/モスクワ・フィル(BMGメロディア:BVCX-37008/37011)

 1972年の録音.
 コンドラシン(1914-1981)のマーラーは,リュッケルト交響曲(5,6,7番)や9番がいいので4番ではどうかな? と思って聴いてみると,どっこいちゃんと4番している(^^;).さすがにツボを外していない.
 ちなみにこの演奏,最初は終楽章の独唱をロシア語で録音したのだが,1973年に同じ独唱者を起用してドイツ語で録音しなおしているのが面白い.ここでは両方の録音が収録されているので聴き比べが可能.なお第3番の録音でもコンドラシンは,同様にロシア語,ドイツ語の両方で録音している.

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2009/07/03

マーラー/交響曲第3番

マーラー/交響曲第3番ニ短調@ジェームズ・レヴァイン/シカゴ交響楽団(BMG:BVCC-38132/38133)

 1975年6月21日-23日の録音.
 レヴァインが,シカゴ交響楽団の美点をフルに引き出し,一糸乱れぬアンサンブルでカラフルにマーラーの音楽をケレンミなく振り切った,という印象.3番に相応しく,実にすがすがしい好演である.
 このCD,第1楽章が1枚目で第2楽章以下が2枚目に収録されている.この交響曲は第1楽章が第1部,第2楽章以下が第2部と分けられているので,このような収録方法は必然性があるのだが,同じように収録されているCDは意外に少ないのではないかしら.

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2009/07/02

マーラー/交響曲第2番

マーラー/交響曲第2番ハ短調@オスカー・フリート/ベルリン国立歌劇場管絃楽団(ポリドール/パール:GEMM CDS 9929)

 1923年の録音.年代からして当然,ラッパ吹き込み(機械録音)なので音は実に貧しい.
 オスカー・フリート(1871-1941)が,マーラーから「復活」の解釈をみっちり仕込まれたことは,つとにクレンペラーが伝えるところであるが,それにしてもこの演奏は何なんだか(^^;).時々ハッとするようなポルタメントがあったり,テンポの揺れが激しく,特に追い込むようなアッチェレランドが聴かれるのはわかるのだが,とにかくアンサンブルがガサツで整えられてないことも,この貧しい音を越えて聴こえてくる.もう少し条件のよい録音とオケだったら,シェルヘンもビックリの奇矯な演奏が残されたのかもしれないが(この録音でも充分奇矯なのかもしれないが),惜しいことである.

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2009/07/01

マーラー/交響曲第1番

マーラー/交響曲第1番ニ長調@ヘルマン・シェルヘン/ロイヤル・フィル(ウェストミンスター:471 246-2)

 1954年9月の録音.モノラルだけど音はさすがに録音で売ったウェストミンスター原盤,厚みには乏しいがクリアな音がする.
 ご存知,数々のライヴ録音ではアンサンブル無視で走り出し,マーラーをズタズタにカットしてしまうことで悪名高い(?)シェルヘンであるが,このスタジオ録音ではテンポやオケのバランスに独特の解釈が聴けるものの,カットも無く,アンサンブルも至極普通に整えられている.この録音より15年ほど前のミトロプーロスの録音(CBS)に比べれば,そのアンサンブルの整然さは一目瞭然.シェルヘンがマーラー演奏のためにオケをしごいたのだろうか(^^;).

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2009/06/29

シマノフスキ/交響曲第1番

シマノフスキ/交響曲第1番ヘ短調作品15@アントニ・ヴィット/ワルシャワ・フィル(ナクソス:8.570722)

 2008年1月2日と3日の録音.
 ナクソスで進行中(?)の,新しいシマノフスキ作品集から.1906年,シマノフスキ(1882-1937)最初期の作品であり,2楽章で18分ほどの,規模の小さな交響曲.作曲家自身はこの作品を「和声の怪物」と呼んだそうだが,劇的で華やかな音楽である.前の年に書かれた「演奏会用序曲」作品12がコルンゴルトのような響きを聴かせているのに対し,こちらはリヒャルト・シュトラウスの交響詩を思わせる.
 演奏は堅実だが,派手目の色彩は押さえている好演.

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